起業するなら収益性は青天井?【事業計画シミュレーション】

キャリアモデル

起業したら、どれくらい儲かるのかな?

 

 

結論から言うと、起業の収益性は青天井になる可能性を秘めています。

 

 

夢がありますよね。

 

 

起業するとうまくいかないリスクばかり気になってしまいがちですが、サラリーマンよりは、はるかに収益性がよくなる可能性を秘めています。

 

 

そして、それは、自分の努力次第!!

 

 

とはいえ、収益性が青天井になる事業計画を、銀行や、投資家に持って行ったところで、さすがにあやしまれますw 

 

 

本記事では、

★ 起業の収益性が青天井となる理由
★ フランス料理店で収益性を爆増させるためのポイント
★ 財務モデルによる起業の「堅実な」収益シミュレーション方法

について、書いていきますね。

 

 

起業や脱サラを少しでも考えられている方、必見です!!

 

 

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起業するなら収益性は青天井?!

 

起業の収益性は、なぜ青天井である可能性があるのでしょうか。

 

 

それは、起業して儲かれば儲かるほど、自身の収益として享受することができるから、ですね。

 

 

サラリーマンは、雇われているので、人事規定なるものがあり、もらえる給料としては、上限があります。

 

 

大企業でも、30代で、700~1,000万円いけばいい方ではないでしょうか。

 

 

そして、部長クラスに頑張ってなったとしても、1,500万円もらえたら、かなりいい方ではないでしょうか。

 

 

役員になれば、2,000万円以上も見えてくるかもしれませんが、ほんの一握りしかなれないし、そもそも、役員になるには、運、タイミング、人柄、など、努力ではカバーしきれない要素すら、関わってきます。

 

 

一方、起業では、そんな制度は一切ない(自分で決めればいい)し、努力次第で、どこまでも収益性を高めることができます。

 

 

ただし、努力どころを間違えると、青天井とまではいきません。

 

起業で収益性を青天井とするためには仕組みが必要

 

では、どんな仕組みが必要か?

 

 

ネガティブケースで考えていきます。

 

 

まずは、起業ネタとして、ワインエキスパートを取得したから、フランス料理店をやろう!と考えたとします。

 

 

差別化要素としては、田舎に店を構えて、地場の野菜、ジビエを提供しつつ、それらに合う、ワインペアリングを提供するもの。

 

 

立地も首都圏から日帰りで行ける範囲。シェフも従業員も鍛えて、1日あたり20人くらいまでのお客さんを見込んで、さ~、スタート!!!

 

★平均客単価:10,000円/人
★見込み客数:15人/日×25日/月×12カ月
★売上高原価率   :85%
  ・食材/ワイン   :35%
  ・人件費    :30%
  ・水道光熱費  :10%
  ・地代家賃   :10%
  ・その他経費  :10%

 

 

減価償却など細かい設定はさておき、この前提とすると、収益性は、どうでしょうか。

 

売上:4500万円!
営業利益率:15%
営業利益:675万円!!

 

す、少ない?!これからさらに、ローンの支払金利分や、税金など持っていかれる・・・

 

 

いやいや、もっと客入るでしょ、倍入れば・・・、客単価を倍にすれば・・・

 

 

と、実現性が乏しくなってしまうような楽観ケースを考えがちですが、楽観ケースですら、利益が1億円を超えることはないでしょう。

 

 

では、どうすれば、青天井の収益性を生み出せるのか。

 

 

それは、仕組みを入れることです。

 

収益の青天井化への仕組み

 

通常のフランス料理店の例では、やっぱり上限が見えますよね。

 

 

どれだけ頑張ったとしても、利益として、1億円稼ぐとなると厳しい。。。

 

 

なぜか?

 

決められた時間内(=営業時間)で勝負しているから

ですね。

 

 

これでは、サラリーマンの労働単価と同じ考え方になってしまいます。

 

 

時間に縛られる限り、その効率は、パイロットさんに適わないのではないでしょうか。
※パイロットさんの労働効率は、6,000円/時間以上。

 

 

では、どうすればよいか。

 

時間制約のない価値を売る

 

ことが必要になってきます。

 

 

その価値を売る仕組みを作ることこそが、爆益へのステップです。

 

 

いやいや、言うは易し!!!

 

 

で、具体的にどうするの?

 

 

ってことですが、フランス料理店であれば、時間制約がない価値とは、何かをしっかり考えていくことになると思います。例えば、以下のようなところを掘り下げていって、差別化要素を盛り込んでいくようなイメージです。

 

 

★ワインと地場食品を使ったメニューの詳細レシピ50種&ノウハウ動画

 ⇒これを買えばそのままレストランが始められるレベルで
 ⇒新たにオープンしようとする人の開発コスト削減
 ⇒家庭での再現用
 ⇒レシピ単体では効果が低いので、シリーズにして効率よい食材・調味料使用法とかも

 

★新規開発メニュー、レシピを伝授される権利

 ⇒継続してレストランを営業できるようなレベルに
 ⇒フランチャイズへの展開も

 

 

あくまで事例ですが、このような、権利やノウハウを販売することで、時間制約を除いた価値として、収益をあげることができます。

 

 

なぜこんなことができるかというと、これら権利やノウハウを取得するまでには、相当な時間と努力が必要です。必死に考えたり、必死に汗水たらして働いたり、寝る間も惜しんで作業したり、時間を忘れて没頭したり、、、どれも素晴らしい努力です。

 

 

そういう本当の努力は、価値がうまれるのです。少なくとも、これから努力しようとする人たちには、価値のかたまりです。

 

 

その努力の結晶は、いわゆる財産となるものです。その財産を形にしておき、起業に活かすことができれば、収益性は、青天井となり、広がりが見えてきますね。

 

 

とはいえ、副業の収益シミュレーションの記事でも書いたように、価値形成は時間がかかりますし、相当な下積みが必要です。

 

 

起業を考える時には、価値形成のアウトプットネタとして、自身のしてきた努力が、以下の権利やノウハウとして、形づくれそうか、考えていくことは重要かもしれませんね。

 

◆ 特許
◆ 意匠権/実用新案権
◆ 商標権
◆ 著作権
◆ 育成者権
◆ プラットフォーム利用権
◆ システム・アプリ利用権

他にもあるかもしれませんが、ひとまずはこのあたりでしょうか。

 

 

権利っていうと、あやしいサービスが多々ありますが、あくまで自身で築き上げるものであり、そして、それをあやしまれないような実績・エビデンスを伴っている(はず)なので、一考ありですね!

 

中小企業診断士 事業計画のガチな収益シミュレーション方法

 

起業の可能性についてが、長くなってしまいましたが、ようやく、本題w

 

 

サラリーマン/副業に続く、起業における、収益性のシミュレーションをしていきます。

 

 

実際の収益シミュレーションについては、以下Aさんの事例をもとに書いていきます。

 

 

Aさんは、こういうひとでした。

幸せだという思いを大切にして、
30歳までに結婚、35歳くらいに5,000万の家を買って60歳までにローン完済、そして、老後も年収500万円を得て、月1回家族で2万円くらいの外食、小遣いとして3万円は使えるお金に困らない暮らしを実現したい。
そのために、
(今決まった相手がいないなら)超積極的に婚活し、サラリーマンを続けながら副業して返済を速めて、59歳で起業し1年の立上期間を経て60歳から年収500万円を得ていく。家計のやりくりは、複式簿記で今からしっかり行う。

 

 

あ、Aさんは、中小企業診断士として、”士業”をウリに起業するというものですね。

 

 

起業する場合、特に資金調達を要す場合は、しっかり収益シミュレーションを行いたいです。そのシミュレーションをもとに、銀行や、出資者、また、種々の補助金申請に利用できますので。

 

 

具体的には、以下流れで作ります。

 

①戦略に則り、KPIを設定する

②KPIを大きく3ケースにわける(楽観、ベース、悲観)

③それぞれのケースで収益性がどのように変遷するか確かめる

④KPIを調整し、目標感を明確にする

 

 

Aさんのケースに割り当てて、それぞれ、見ていきましょう。

 

①戦略に則り、KPIを設定する

 

こちらの記事に戦略面については記載していますが、「具体的に売り上げをつみあげること」が大事でした。

 

 

◇研鑽した個人スキル
◇中小企業診断士の知識・実績
◇ポートフォリオ組み立て知識
◇サラリーマンで培った経験・ノウハウ
を活かして、
カニバらないように、先輩診断士
のまねをしたり、オリジナリティを付与したりして、
優位性を活かせそうな分野/その分野の必要な機能を列挙し
具体的なお客さんを一人ピックアップしてそのひとの顔をイメージする
そのお客さんがいくら払ってくれそうかイメージしつつ、
類似客がどれくらいいそうか、積み上げる

ということところが戦術でした。

 

 

では、AさんにとってのKPIは、どんなところを考えておくべきでしょうか。

 

 

中小企業診断士は、経営に関する助言等の「サービス」を提供するものなので、そのサービスをブレイクしていく必要があります。

 

 

基本、サービスも、契約締結により、提供の有無が決まるので、契約カテゴリーで見ていくと整理しやすいかもしれません。

 

 

売上につながるものとしては、

◆顧問契約
◆成功報酬型契約
◆業務委託型契約
 -講演・セミナー(研修など)
 -補助金等申請支援
 -スポットコンサル
 -執筆

などが考えられそうです。

 

 

中でも、収益性を確保する契約は、以下に相当しますので、これらをKPIとして設定します。

 

 

★顧問契約数 / 成長率
 ⇒ベース収入のイメージ。
 ⇒多ければ多いほど安定(多すぎると人を雇わないと回らない)
 ⇒単価は月間10万円/契約と仮定

 

 

★成功報酬型契約数 / 成長率
 ⇒結果を出した分だけ収益に反映される!
 ⇒これはなかなか契約できないので、楽観ケースのみに入れておく
 ⇒200万円/契約と考えておく

 

 

★スポット型コンサル契約数 / 成長率
 ⇒コツコツ、積み上げ系
 ⇒ここで成果を出せばコンサル契約につながる!
 ⇒単価は、10万円/契約程度

 

 

これら契約を、どの企業・団体から受注できるか(しているか)を、具体的に示して(証明して)いくことが必要となってきます。

 

 

②KPIを大きく3ケースにわける(楽観、ベース、悲観)

 

上記で定めた、KPIを3ケースに分けて、収益性をシミュレーションしていきます。

 

 

こんなイメージですかね。

 

 

3ケースというのは、ベースケース(最も実現性の高い)、楽観ケース(うまくいけば!)、悲観ケース(最悪で最悪の場合)にわけておくのが通常です。

 

 

成長率は、20%と設定するなら、5年に1件、受注数が増えるイメージです。四捨五入切り捨て。

 

 

シミュレーションを回す上では、このKPIを主要なパラメーター(変数)として、幅広く数字を入れていって、収益性を見ていくことになります。

 

 

③それぞれのケースで収益性がどのように変遷するか確かめる

 

KPI以外にも、収益性に関するパラメーターはもちろんあるので、そのあたりもケースごとに数字を作って、切り替えられるようにしておくといいですね。

 

 

こんな感じ

 

 

 

そして、PL(損益計算書)を作ってみる。

 

 

こんな感じ

 

 

要は、売上、コストを見積もって、それらの根拠を示しつつ、KPIをいじると、収益性がどう変化するかを見ていくということですね。

 

 

④KPIを調整し、目標感を明確にする

 

ベースとなる財務モデルを作っちゃえば、あとは、数字をいじりまくるだけ。

 

 

いじりまくって、数字の感覚を得るようにします。

 

ちなみにAさんの場合は、このようになります。

 

 

★ベースケース

 ・初年度:自身の収益は68万円!
 ・成長率に従った10年目、収益は421万円!!

 

★楽観ケース

 ・初年度:自身の収益は390万円!
 ・成長率に従った10年目、収益は1,595万円!!

 

 

 

ん~、ベースケースでは全くおいしくない!!楽観ケースくらいには、行きたいですね!

 

 

そのためには、顧問契約、成功報酬型契約を取っていく必要があります。

 

 

営業力が必須です!!!

 

 

といった具合に、自身の目標と、契約数・単価がどうつながるか、数字をいじっていくことで腑に落としていきます。

 

まとめ

起業の収益性が青天井になる可能性や、Aさんの例で、具体的な事業計画シミュレーションフローについて、書いてきました。

 

 

Aさんの例で、収益性を青天井にもっていくには、いくつか方法が考えられますが、役務提供を基本としちゃう場合、時間に縛られない価値を売らなくてはならないので、時間あたりのサービスフィーの上限をとっぱらってやることが一手ですね!

 

 

事業計画をガチで作って、資金調達する!!という場合には、上記に加えて、資金繰り表や、売上やコストに直結する実際の契約書とかも必要になってきます。

 

 

このシリーズ(社会人の事業計画書)では、社会人・サラリーマンがどこかで対面することが多い、事業計画について、考える際のポイントや、具体的な事例を示してきました。

 

 

少しでも役に立てれば嬉しいです!!

 

 

ありけん

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