戦略コンサル一次面接で感じた魅力-転職のリアル体験談【vol.2】

戦略コンサル一次面接で感じた魅力-転職のリアル体験談【vol.2】転職の教科書

戦略コンサルの面接って、どんな感じで進むんだろう??
実際のやり取りは??

そんな疑問にお答えしていきます。

本記事では、戦略コンサルにおける面接【一次面接】での、実際のやり取りや立ち回りを書いていきます。

また、ストーリー風に全14回で、未経験からの、戦略コンサル転職のリアルを連載していますので、最初から読みたい方はこちらから!

未経験の戦略コンサル面接-転職のリアル体験談【vol.1】
転職のリアルを伝えるシリーズ。戦略コンサルへの転職にチャレンジするありけん。その背中を押してくれたニューヨーク旅行と、戦略コンサルの面接内容に衝撃を受けたエピソード。面接初陣までにありけんの取った行動は・・・?

ありけん
ありけん

今回は、前回ストーリー風体験記「転職のリアル【vol.1】未経験の戦略コンサル面接までのリアル」の続き、戦略コンサルの初陣面接の内容、コンサルの魅力を紹介します。

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戦略コンサル一次面接で感じた魅力

面接会場のビルに到着すると、トイレで体制を取り直し、対策本の内容を頭で循環させながら、エレベーターに乗り込んだ。

ドキドキが止まらない。そもそも人生初のコンサルファームへの踏み入れ。どんなところかすらわからない。一緒にエレベーターに乗ってるやつら、コンサルなのか?同じ階でおりるのか?などと考えていたらあっという間にコンサルファームのある階に到着。

手汗を隠しながら受付。

普段ならバレないようにしっかり受付の顔を見るところだが、緊張のあまり視界がめちゃくちゃ狭くなっていただろう、受付の顔は全く覚えていない。

会議室に通され、数分待っていてと。

ーー

目の前にはミネラルウォーター。

のどが乾ききっているので、一気に飲み干したい!!欲を必死にこらえ、ただただドキドキして待つ。

ーー

2~3分後。

ついに、現れた。

30代半ばの田中〇似のイケメン! 通称田中氏

清楚感半端ないぞ!!

いや!待て。

背なら勝てるぞ、背だけは俺の方が高い!と張り合いをして少しでも優位に立とうというムダな努力を瞬時にしてしまった。

愚かな一瞬だった。

しかしその一瞬の思考は読まれていないだろう。

ここは、先手が必要だ!

「お忙しい中、お時間を・・・」
なんっってありきたりの挨拶!!こんなんではダメだ・・・

と思いはせていたら、懇切丁寧な自己紹介と面接の流れで切り返された。

もはやペースを握られてしまった・・・

そして一歩も二歩も上であることを悟り始めた。

面接が始まったーーー

志望動機の本質側面の引き出され方

最初に、一言くらった。

田中氏:「強めの言葉使ったりするけど、コンサルってそういうものだと思って対応してください」

な、なんだ、この一言は!圧迫面接するぞ、でも訴えないでね的な保身のためか!!いや、それとも宣戦布告か?!

違う。

これはヒントだ。

決してびびってコメントを控えるようなことはせず、ディスカッションで切り返せっていうヒントだ!

そう思おう。

そう思えば楽になる。

だが、このジャブ、いやヒントを気づけずに、もろにくらって戦闘不能になる輩も多いのではないだろうか、なんという威力のあるジャブだ!

そして、最初の質問が。

田中氏:「なぜ、コンサルを志望したのですか?」

あ、ありきたりだ。だが、ここはさすがに聞きたいのだろう、ロジカルに用意した答えをぶつけてみた。

ありけん:「キャリアプランを・・・、経営を・・・現場経験を活かし、・・・という自身のキャリアプランと御社への貢献という2つの視点により志望しました!」

どうだ!!!

・・・

これは効いたのか、いや、聞いていたのか?

しばらく間があいて、

田中氏:「もう少し深く教えて」


ありけん
:「・・・(え?)」

あ、浅いのか?薄いのか?!!!結構深く考えたつもりだぞ。くっ!!

質問する側がいつも強いのは事実だが、それを利用しているのか、田中氏は!

ーーー

といって、間があくのはよくない!

切り替えろ、切り替えは必須だ!

ここはさっきのヒントを活かせってことだな。

ありけん:「父が経営・・・」

という家庭エピソードをぶつけた!!

すると、「(うん、うん)」と頷いた!これはジャブが入った証拠だ!

きっと、事前に準備した感万歳の志望動機なんかいらなくて、本当のところどうなのっていうのを聞きたかったのだろう、そして、これが志望の本質なんだろう、引き出すのうまい、うますぎるぞ!!!

ってあとで思った!

そして余談を許さない展開は続く。

初恋的な感情の芽生え

田中氏:「じゃ、次は、今の仕事内容教えて」

ふっ、これはさすがに準備してきたものを出せばいいだろう。

ありけん:「・・・事業を創り出していて、・・・問題点を・・・視点をいれクリアし、特許戦略も・・・」

田中氏:「それで?」


ありけん
:「(それで?って・・・)顧客の需要を・・・という観点からシーズとあわせて・・・」


田中氏
:「それで?」


ありけん
:「(あれ、田中氏、それで?しか言えなくなったのかな?)〇〇商社と連携して、・・・」


田中氏
:「それで?っていうか、具体がイメージできないんだよな~」


ありけん
:「(あ、田中氏、イメージしたかったの?早く言ってよ?)具体ですね、・・・という開発を・・・」


田中氏
:「ん~、それってさ、・・・ことじゃないの?それで問題は・・・でしょ?そこに対して、ありけんさんはどうしたの?」


ありけん
:「!!!(え?このひと、うちの社員からヒアリングした?的確に課題捉えてるし、わかりやすくかみ砕いて説明してくれて・・・そうか、お前の説明の仕方じゃ伝わらないってことか!ミスった、ミスったぞ、これは失点だ・・・)おっしゃる通りです、そして、・・・工夫をして、・・・しました。」


田中氏
:「うまくいった本当の理由は何だと思う???」


ありけん
:「(本当の理由?なんだそれは、こっちが聞きたいぞ)そうですねぇ~、、、・・・があったからだと、今は思います。」


田中氏
:「そうだね、きっとそうだよ!きみ、コンサル向いてるかもね!!」

?!!!

ん?!!!!

どうした?田中氏?

アメとムチ作戦か?!

急に何かがささったのか??

ささりどころはないくらいの、もはや真ん丸のボールをなげたくらいにしか思わなかった発言のどこに威力があったんだ!!?

しかし、しかしだ!

効いてるならよしとしよう、にやけるのを我慢しろ!顔に出すなよ、絶対!

田中氏:「じゃ、次、ケースやるけど、やったことある?」


ありけん
:「(きた~~、やっぱやるのね)ないです。(免除されないかな)」


田中氏
:「じゃー、一緒に議論しながら考えてみましょう。いいですか?」


ありけん
:「はい、よろしくお願いします!(ドキドキ!)」


田中氏
:「イメージしやすいのがいいよね、ん~」


ありけん
:「(え?田中氏、今考えてない?)」


田中氏
:「じゃ、簡単なやついこう、〇〇コーヒーの売上あげるにはどうしたらいい???」

こ、これは、噂に聞いていたケースそのものじゃないか!!

しかも典型的だぞ?!

あの本が役に立つ!徹底的に1つのケースを覚えたんだ!

これはいける・・・?!

・・・

なんて書いてあったっけ・・・?

まずい、記憶が飛んでいる・・・

移動中に読んだ記憶、トイレで確認した記憶はどこにいる?

そうか、エレベーターあたりで置いていってしまったのだな?

いや、もしかしたら受付に置き忘れてしまったのかもしれない・・・。

い、いずれにしても、もはや持ち合わせていないのは事実。

ここでだまっていたら、完全にアウトだぞ、ありけん、ひねり出せ!!!

ありけん:「まずは、売上を分解すると、販売数×顧客単価×・・・。ここで、簡単に〇〇コーヒーの現状を設定しておくと、顧客単価は、・・・程度、顧客層は・・・。そして、メインの商品は・・・。というところでしょうか。」

あれ、なんか出てきたぞ。そうか、鞄の中にでも閉まっていたのか、少しはそれらしいことが言えてるぞ!

田中氏:「いいよ、続けて」


ありけん
:「売上向上には大きく、2つあって、販売数と、単価・・・」


田中氏
:「販売数は分解しておこうか」


ありけん
:「(ん?)分解というと・・・」答えに窮す。。。


田中氏
:「販売数は一度に買う量と、リピートによるでしょ、期間とかもイメージしてみて」


ありけん
:「(そ、そうか、そうだな)ありがとうございます。では・・・・という理由から、まずは単価を上げる施策を考えていきたいと思います。」


田中氏
:「うん」


ありけん
:「客単価をあげるには、セット販売だったり、高品質商品を・・・。店舗立地も・・・が多いので、顧客層を広げ・・・・という需要を喚起することがありえます」


田中氏
:「ちょっと論点が混ざってるな、まず何やるの?」

くっ!!!完全に、マウント取られているぞ!なんとかしろ、ありけん!!

ありけん:「まず、・・・です。」


田中氏
:「なんで??」


ありけん
:「顧客層が・・・で需要があるという仮説からです」


田中氏
:「他の理由は?」


ありけん
:「・・・からです」


田中氏
:「他には?」


ありけん
:「・・・」


田中氏
:「(食い気味に)君はほぼ客目線だな」


ありけん
:「・・・!!!(そうか、経営視点に立つことも必要だ!)コーヒーの調達ルート・・・」


田中氏
:「そうそう、そういう観点もあるでしょ?じゃ、君の提案の確からしさは?」


ありけん
:「PDCAをまわして・・・検証しないと今時点では・・・」


田中氏
:「どのくらいやるの?答えは出るの?断言できる?」


ありけん
:「・・・」

南極の流れ星かってくらい(見たことないけど)、次から次に質問が飛んでくる・・・

田中氏:「まぁ、コンサルの仕事はそうやって、PDCAを何回もまわして、その打ち手の価値は確からしい!ってクライアントに納得してもらって初めてバリューが出る。今回はケースなので、思考的PDCAだけだったけど、どうでしたか?」


ありけん
:「(お、終わったのか?)自身の考えの深さが浅いこと・・・でも、楽しかったです・・・」

そして、面接は、終わった。

ーーー

21時。

きっかり1時間が経っていた。

エレベーターにのり、悪あがきをした面接前の準備を整えたトイレに向かう。

もう髪型、ネクタイを直す必要もない。

どっと疲れがでた・・・

1週間働いてきた疲れよりも疲れた感じがする。

それほど頭をフル回転させたのだ。

田中氏、すごすぎる。

こんなひとと一緒に働きたい。

初めてそう思った。

田中〇似だからといって、おっさんずラブ的な感情ではない。

ビジネスパートナーとして、このひとと働けば、自分は成長できる。

確信した瞬間だった。

ポイントと次回予告

準備不足でのぞんだ、初陣の一次面接。

面接後は、HPがゼロになってしまったが、不思議と楽しかったですね。

そして、なんとしても、戦略コンサルとして働きたい!そう思うようになりました。

ありけん
ありけん

今回のポイントは、思考を深めることは大事ということ。

◇典型やテンプレを利用した志望動機では弱い

◇何回か、自身の志望動機に、「なぜ?」と問いかけてみる

◇戦略コンサルの思考力は本当にすごい

初陣の結果や、いかに!!!!

ありけん

続きはこちら⇒⇒エージェント事変勃発

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