ファイナンシャルリテラシー。
たまに耳にする言葉ですが、日本人が世界のひとと比べて、低いと言われる知識です。
家計に向けて言われることが多いように思われますが、視野を広げると、企業、そして、国とひろがっていきます
いわゆる経済活動単位のことです。
経営コンサルの経験や、副業としての中小企業診断士活動においては、特に企業の経済活動に注視することが多い一方、個人的に、家計のやりくりには、相当、ちからを入れてきたつもりです。
こちらにも連載しています⇒ファイナンシャルプランナー×中小企業診断士の家計簿
そして、ふと思いました。
国のファイナンス、あんま知らないなって。。。
もちろん、日本のGDPが500兆円くらいあるとか、社会保障費が歳出の35%くらいあるとか、ざっくりした知識はあります。
診断士の試験にもちょくちょく出てきますしね。
ただ、自分の口で、体系的に説明しろって言われると、あやしいです。
相当。。
家計について、企業財務について、そして、国について、やはり知っておくべきでしょうね。詳しく。ファイナンシャルリテラシーを高めるためにも。というか、海外ではある程度一般常識になっているので、そのくらいには。
ということで、自身の視野を、内閣(or 総理レベル)まで引き上げて、”タカの目”で国の財政をみていこうと思います。
新たな気づきが生まれてくると思います。きっと。
国という経済活動主体
前述したように、経済活動の単位って、大きくわけると、3つ。
家庭・企業・国
です。
それぞれで規模や意思決定プロセスは異なっていますが、原理原則は同じです。
資産があって、負債があり、
それらをうまくバランスとって、
目的やビジョンに向かって進んでいく。
大きくは変わらないですよね。
経済活動をする上では、”意思決定”のプロセスが必ずあります。
家庭でいえば、
「車買いたいけど、奥さんの了解がないと・・・」
「賃貸物件を決めたいけど、奥さんに相談しないと・・・」
「このモンブランのボールペン欲しい!小遣いの範疇だからいっか。」
とか。
企業でいえば、
「予算審議会で承認されて今年の予算は決まる」
「この調査資料がほしいから、部長の決裁を取ろう」
とか。
それぞれ、意思決定を行う場合、決められたプロセスを通ります。
もちろん家計では、その辺は明確な決まりというより、暗黙の了解みたいなのが強いでしょうけどね。
国も同じです。
決められたプロセスがあります。
ただ、複雑かつ意思決定までの時間が長いです。とっても。
国のお金の使い方が決まるまで
これ、詳しく知っている人、どれくらいいるのでしょうか。
1割?2割?
大半が興味なし?
国のお金の使い方は気になる一方、その使い方を決めるまでのプロセスを意外にも知らないもんです。
ざっと整理すると、こんな感じで使い方が決まります。
❶予算編成の基本方針(閣議決定)
❷各省庁から概算要求提出
❸財務省による予算の原案作成
❹原案の提出・調整(閣議決定)
❺予算委員会・公聴会での審議
❻衆議院本会議での審議
❼参議院本会議での審議
❽ようやく予算は成立⇒執行へ
もはや仕事をブレークダウンすると、吐きそうなくらいですが、要は、多くのひとがかかわって、ようやく決まっていくのです。
政府関係者以外にも、一般のひとでも発言できるようです。これは初めて知りました。
❺の公聴会で、公募されるようです。もちろん、選定作業があるので、誰もが・・・ってわけにはいかないと思いますが、国民が選んだ政治家、財務の専門家集団である財務省、公募で選ばれた国民代表と、そうそうたるメンバーによって、あーでもない、こーでもないっていって、決まっていくわけです。
そうです、超絶深い、ファイナンシャルリテラシーを有する方々により、決まるわけです。
これ、担当者はかなり大変でしょうね。
これだけ多くのひとがかかわっているのであれば、意見の違うひとがそこかしこにいるでしょうし、同意見組でグループをつくっては、そのグループの考え方に予算案を引き寄せようとしたり・・・もっといろいろあるかもしれませんが、調整だけで、骨が折れそうです、走り回って本当に。。。
これを考えれば、家計なら旦那さんや奥さん、子供と1~数人程度の調整ですから、楽に見えてしまいますよね。楽じゃないんですが・・・w
こんな壮大なプロセスがあって、多面的評価があるってことを認識しておくことにします。
まとめ
国民の税収がだいたい60%くらいあるものの、我々として、税金の使い方を発言する時は、相当なファイナンシャルリテラシーを持っていないと、表面的なものになってしまうことが、この壮大な意思決定プロセスで想像できるかもしれません。
まずは、国という経済活動単位を考えた時に、意思決定はどのように行われるか、ざっくり把握しました。
次は、経済活動がどう行われているか、予算編成の基本方針に照らして、具体的な数字を見ていきます。
有栖ケンタ
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