ファイナンシャルリテラシーを高めてみる【国のお金】~日本の予算・一般会計~

一般家計

前投稿で、国の財政状況は芳しくなく、債務超過に陥っていることをバランスシートから、確認しました。

令和2年度の予算編成では、その債務超過など財政を健全化することも踏まえて、組まれていることもわかりましたので、早速、中身について、見ていこうと思います。

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日本の予算

国の予算は、一般会計、特別会計、政府関係機関の3つより成り立っており、それぞれ個別に、また、連結した財務諸表も公開されています。

財政を見るには、これらを連結した内容で見ていくべきですが、まずは個別に見て、最後に連結させ、数字を見ていこうと思います。

ということで、一般会計。

一般会計

これは、よくテレビ等メディアで露出するので、数字感としても親しみやすいかもしれません。

表で見ると、数字が並びまくってよくわからんので、簡単にグラフにしてみるとこのような感じになります。

令和2年度予算

企業会計ばかりみていたので、細かいところを見ていくと、損益計算書になっているのかどうか、よくわからんって感じですが、まぁ、こういうもんだと考えておきましょう。

予備費が5,000億円くらいあるので、基本は、歳入>歳出となり、差額は、翌年に繰り入れられるみたいです。

そして、このグラフを見て、まず思うのは、税収で歳出を賄えていないのかってことですね。

要は赤字ってことですかね。

国債発行して、現金を調達するとして、その国債は、負債にいくわけだから、債務超過を解決するわけでなく、単に足元をまわすための資金調達に見えます。
そして、この国債発行が増加すればするほど、国債費(国債の償還や利息の支払い)が増えていくわけで。
どんどんフローが悪くなるような・・・

日本の国債は、90%以上が国内に属しているので、海外投資家が償還しろって言って、債務不履行に陥る可能性は少ないと考えられます(考えられています)。

とはいえ、このままでは、積み重なるばかりで、どうにかしないといけないですよね。

若い世代に負担がどんどん増えてくる構造になってしまっています。

この改善については、「新経済・財政再生計画」を読み込んでみていこうと思いますので、乞うご期待!

こうやって見ていくと、ほんとうに、こんな歳出必要なの???って思っちゃいますよね。

ということもあって、EBPM(Evidence-based Policymaking、行政事業がちゃんとできているか、適正かをチェックするようなもの)を導入するようですが、これはいい流れですね。

一般会計の歳入

税収が全体の60%で、借金が全体の30%。

足元をまわすためには、仕方ない部分があるかもしれませんが、では、税収で100%賄うとした場合、消費税でいえば、何%にする必要があるでしょうか。

令和2年度の予算上、税収のうち、21.7兆円が消費税に該当するようです。

一部軽減税率等もあるので、単純な計算はできないと思いますが、そこは単純化して、消費税収の元本が217兆円とし、その10%が令和2年度の消費税収入とすると仮定した場合、国債発行やその他収入で充当している分、約40兆円を賄うためには、

消費税を、28.4% (※)にする

と、いけますね。(※ 61.7兆円 ÷ 217兆円)

いや、きついですね、さすがに。

消費税率の高い国ランキング1位のハンガリー(27%!)を抜いて、1位におどりでることはできますが!

一般会計の歳出

歳出に関しては、やはり社会保障費がとびぬけてますね。

よく論点になっているので、認識と合っていますが。

しかも、今後、少子高齢化が進めば、この費用はどんどん膨らむばかり・・・
若い世代に負担がいくってよく言いますが、まさにこのイメージw

高齢化社会のイメージ

とはいえ、歳出の割合や、規模を変更するのは、至難のわざでしょう。

大胆な施策をしない限り、好転しないことはわかっていつつも、いろいろなステークホルダーの目があるので、大胆に手を打てないところがもっとも大きな理由かと思います。

思い切って、一律20%カット!!!って、言ったらそれはその中でなんとかするとは思うのですがね。

そんなことしたら、批評家が湧いてでてくるでしょうけど、何かいい代替策を持ってきてくれるかもしれませんしね。

まとめ

令和2年度の一般会計の状況は、借金をしないと賄えないほど、芳しくないことがわかりました。

新経済・財政再生計画」をみないと将来も不安になってしまうほどですが、この一般会計って、我々国民は実際のところ、どの程度関わっているのか、次回、見ていきたいと思います。

具体的には、いくら税金を払って、いくらの保障を受けられるのか、人生で見たらどうなのか、などですね。

税金は義務といえど、投資という観点で見た場合、国に投資する意義はあるのでしょうか。

ありけん

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